今回は、CIA(公認内部監査人)の試験本番の注意点についてご説明します。
試験会場ヘは試験開始の30分前までに到着
試験会場ヘは試験開始の30分前までに到着しましょう。
本人確認(顔写真撮影、署名手続き、手のひら静脈スキャン)に5~10分ほど時間がかかります。
同じ時間帯に受験される他の方の手続きと重なるとさらに時間がかかることになります。
試験中の注意点の説明や持ち込みが禁止されているものを所持していないかのチェックもあります。
間際の会場到着であせりが生じたり、失格となったりしないようにしましょう。
時間配分について
CIA(公認内部監査人)のパートごとの問題数と試験時間は以下の通りです。(2019年10月改定)
- パート1 125問 2時間30分(150分)
- パート2 100問 2時間(120分)
- パート3 100問 2時間(120分)
一問あたりの平均時間は以下の通りです。
- パート1 1分12秒
- パート2 1分12秒
- パート3 1分12秒
3つのパートともに1問を1分程度で解かなければならないことになります。
問題の中身は、以下の通りさまざまです。
- 見た瞬間に答えが分かる問題
- 計算に時間がかかる問題
- 事例問題・長文問題(読むのに時間がかかる)
- 選択肢に悩まされる問題
- これまで学習したことがなく、答えがさっぱりわからない問題
※どの問題がどのタイプにあてはまるのかは個人差があります(難しさなど)。
ここで申しあげたいのは、どうしても分からない問題、選択肢に悩まされる問題にあまり時間をかけてはいけない、ということです。
そうしないと、確実に点数が稼げるほかの問題に手が回らなかったり、全体を見直す時間が確保できなくなったりしてしまいます。
たった一問の正解・不正解が合否を分けることもありますが、百点満点を求められているわけではありません。
全体として合格ラインに達しているかどうかが大事ですので、どうしても分からない問題はあきらめる勇気もケースによっては必要です。
どうしても分からない問題があった場合は、いずれかの選択肢で解答し、「フラグ」マークを付けてあとで見直しできるようにしましょう。
また、計算問題や事例問題・長文問題などは解答に一定の時間が必要なものがあります。
そういった問題は落ち着いて必要な時間をかけて解くようにしましょう。
なお、私の場合、3つのパートとも、時間切れのために全問の選択肢を選ぶことができなかったということはありませんでした。
(参考)
フラグマークの活用
先ほど少しご紹介しましたが、CIA(公認内部監査人)の試験では、「フラグ」マークを使うことができます。
問題ごとに「フラグ」をつけるかつけないかを選択でき、全体画面(一覧画面)でその「フラグ」の問題を探し出すことができます。
もちろん、つけた「フラグ」は外すこともできます。活用事例は以下の通りです。
- 解けたと思うが、念のためあとでもう一度確認したい
- 悩んだ結果、とりあえず選択肢を選んだが、後で読み直したい
- 解けると思うが、時間がかかりそうなので、今は解かずに後回しにしたい
- さっぱり分からず、適当な選択肢を選んだが、後で時間があれば読み直したい
「フラグ」を活用しすぎると、結局はどれも手つかずになり、見直しばかりで時間切れということになってしまうかもしれません。
「フラグ」活用の適当なラインはありません。ほどほどに活用するようにしましょう。
問題文の読み誤りに注意
問題文の中には「正しい選択肢を選ぶ問題」と「誤っている選択肢を選ぶ問題」があります。
実際には「誤っている選択肢を選ぶ問題」であるにもかかわらず、うっかり「正しい選択肢を選ぶ問題」だと思って、「正しい選択肢」を選んでしまうと、誤りになってしまいます。
本来であれば解けたはずの問題をこのようなうっかりミスで取りこぼしてしまうのは非常に痛いです。
私も演習問題では同じミスばかりしていました。
ただでさえ緊張している本番の環境で、時間との戦いを強いられているときには、なおさらうっかりミスが出やすいと思います。
普段からの演習問題の繰り返しにより、このようなミスが起こるリスクを減らしておきましょう。
英語の問題文の参照
他の記事でも記載しましたが、CIA試験は日本語で受験が可能です。また、その場合でも英語の問題文・選択肢を参照することができます。
CIA試験は米国の試験ですが、日本語で受ける受験者のために英語の問題文・選択肢を和訳されたものが出題されているのです。
ところが、英語のオリジナルの問題を忠実に和訳しているためか、自然な日本語としては分かりづらい問題文・選択肢がたまにあります。
このようなときに、英文の問題文・選択肢を参照することで、解答の助けになることがあります。
英語の参照が役立つかどうかは個人差がありますし、すべての問題にあてはまるものではありませんので、こちらも適度な活用をおすすめします。
事例問題・長文問題は「問題文の最後の質問」と「選択肢」から読む
事例問題・長文問題は、「問題文の最後の質問」と「選択肢」から読みましょう。
例えば「A社のBさんとC社のDさんが~」と長々と続く問題のことをここでは事例問題・長文問題としています。
このような問題は、最初から読んでしまうと何を問われているのか、どこが大事なポイントなのかが分からないまま読み進めることになってしまい、非効率です。
事例問題・長文問題では、まず、問題文の最後に書かれている質問(問われていること)をチェックしましょう。
例
- 上記の場合において、正しい選択肢の組み合わせはどれか。
- 上記の場合において、誤っている選択肢はどれか。
最初にこれを確認することで、何を問われているのかや、「正しい選択肢を選ぶ問題」あるいは「誤っている選択肢を選ぶ問題」かの問題のタイプを見極めることもできます。
その次に、選択肢を確認しましょう。どのような選択肢から解答を選べばよいのかを理解することができます。
最後に、問題文の事例・設例を読みましょう。
この順番(「質問(問われていること)」→「選択肢」→「問題文の事例・設例」)で読み進めることで、効率よく問題文・選択肢を理解することができます。
さきほどの問題文の読み誤り(うっかりミス)のリスクも減らせるはずです。
他の選択肢も確認する
自信をもって選択肢から解答を選んだ場合でも、できるかぎり他の選択肢も確認するようにしましょう。
解けるはずの問題の取りこぼしは非常にもったいないですので、他の選択肢が正解ではないことを念のために確認できることが望ましいです。
分からない問題は消去法で解く
初見問題、習ったことがない問題が出題されることもあります。
そのような問題に出くわしたら消去法で解きましょう。これもCIA試験の大事なテクニックです。
正解を探すのではなく、不正解から見つけて正解を絞り込むのです。
それまでに勉強した知識の積み重ねが、たとえなんとなくであったとしても「感覚」として役に立ちます。
また、次でご紹介する「言い切り型」の選択肢があれば、それらを選択肢から消去することができるかもしれません。
「言い切り型」の選択肢はあやしい
少し技術的な話になってしまうのですが、「言い切り型」の選択肢はあやしいです。
例
- 必ず~する
- すべての場合に~する
- 決して~しない
一般的な傾向としてある事実があてはまったとしても、それがすべての場合にあてはまるとまでは言えないことがあると思います。
このような「言い切り型」の選択肢は、正しくない選択肢を取り除くことに役立つかもしれません。
最後まで全力で(時間は余らせない)
「今回はいける」、「合格間違いなし」といった感覚を持つことができたとしても、最後まで集中しましょう。
読み誤り、うっかりミスの1問で不合格となり、また次の試験に時間とお金を費やさなければならなくなってしまうかもしれません。
「今回はだめだ」、「おそらく不合格」といった場合も同様です。最後まで集中しましょう。
解ける問題があるかもしれません。
また、私の場合、できるだけ出題された問題を覚えるようにして、試験終了後にメモとして書き留めていました。
出題内容を口外するのは禁止されていますが、自分の知識として蓄えておくことは問題になりません。
今回は分からなくても、次回チャレンジするときに同じ問題が出題されるかもしれません。
たとえ今回はだめであったとしても、試験自体を次につなげるためのチャンス(機会)にしましょう。
最後におさらいをさせてください。
CIA(公認内部監査人)の試験本番の注意点について
- 試験会場ヘは試験開始の30分前までに到着
- 時間配分について
- フラグマークの活用
- 問題文の読み誤りに注意
- 英語の問題文の参照
- 事例問題・長文問題は最後の質問と選択肢から読む
- 他の選択肢も確認する
- 分からない問題は消去法で解く
- 「言い切り型」の選択肢はあやしい
- 最後まで全力で(時間は余らせない)
試験本番は100%の集中力で合格を目指しましょう!
あわせて読みたい
コメント