結論:必ずしも「内部監査」の業務に限りません。
内部監査そのものに携わっていなくとも、他の業務が「内部監査実務経験」として見なされる場合があります。
実務経験について
CIA(公認内部監査人)として資格認定されるためには、すべての諸要件を満たす必要があります。
その諸要件は「申込要件」と「認定要件」に分けられます。
今回紹介する「実務経験」は、「認定要件」を満たすために必要なものです。
なお、「申込要件」の一つである「推薦状」については別のブログ記事で紹介しています。
(参考)
実務経験の証明について
たとえ全パート試験に合格できたとしても、実務経験の証明資料の承認がIIA(The Institute of Internal Auditors)によりなされるまでは認定されません。
せっかく合格できても、実務経験を満たしていないのであれば宝の持ち腐れとなってしまいます。
自分が必要な実務経験を有しているか、受験前に必ずチェックしましょう。
「内部監査」で対象となる業務の範囲について
先に述べましたが、この実務経験は必ずしも「内部監査」の業務に限りません。
受験手続を行うサイト(認定資格受験者管理システム(CCMS))では以下の通り記載されています。
実務経験は内部監査または関連分野でなければなりません。
認定資格受験者管理システム(CCMS)からの抜粋
さらに、同サイトにおける実務経験証明手続きの画面には、「主な業務」として以下の選択肢があります。
・内部監査
・品質のアシュアランス
・リスクマネジメント
・監査・評価・懲戒
・コンプライアンス
・外部監査
・内部統制
認定資格受験者管理システム(CCMS)からの抜粋
つまり、内部監査業務そのものでなくとも、リスクマネジメントやコンプライアンス業務における実務経験も「内部監査または関連業務」の一つとして取り扱われることになります。
私自身も、受験時においては内部監査業務には携わっていませんでしたが、「リスクマネジメント」への実務経験がありましたので、これを実務経験として証明しました。
したがいまして、受験時には内部監査業務の実務経験がなくとも、他の関連業務の実務経験があれば認定要件を満たすことができます。
よって、今は内部監査に直接携わっていない方が、CIAの資格を武器に内部監査のポジションを目指すといったキャリアプランを立てることも可能です。
(参考)
必要となる期間について
「実務経験」は、教育要件(学歴)によって求められる期間(実務経験の長さ)が異なります。
修士号(大学院卒業)・・・・12ケ月の内部監査実務経験
学士号(大学卒業)・・・・・24ケ月の内部監査実務経験
準学士号(短大卒業者)・・・60ケ月の内部監査実務経験
上記の学位がない場合・・・・7年の内部監査実務経験
認定資格受験者ハンドブックからの引用
こちらにも注意しましょう。
最後におさらいをさせてください。
CIA(公認内部監査人)で求められる「内部監査実務経験」は「内部監査」に限られるのか
結論:必ずしも「内部監査」の業務に限りません。
- 実務経験について
- 実務経験の証明について
- 「内部監査」で対象となる業務の範囲について
- 必要となる期間について
私も内部監査そのものの実務経験はありませんでしたが、他の業務の経験を「内部監査実務経験」として証明しました。
皆様もぜひご確認いただければと思います。
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