βーカロテンを基準に緑黄色野菜のコスパをランク付けしました!
緑黄色野菜とは?
緑黄色野菜とは、βーカロテンを豊富に含む野菜のことです。
可食部100gあたりに含まれるβーカロテンが600マイクログラム(600μg)以上含む野菜を指します。
また、可食部100g中のβーカロテン含有量は600マイクログラム未満ではあるものの、食べる回数が多くて、βーカロテンの供給源として期待できる野菜(トマトやピーマンなど)も、緑黄色野菜に分類されています。
コスパの良い緑黄色野菜の基準
緑黄色野菜の基準は「可食部100gあたりに含まれるβーカロテン」です。
今回の調査では「100円あたりのβーカロテンの量」をもとにコスパを測定しました。
この数値が高ければ高いほどコスパが良いということになります。
なお、今回の順位はあくまで目安とお考えください。
販売価格は時期や販売ルート、販売個数(まとめ買いかどうか)などによって変動しますし、今回の調査にあたり野菜の重量に関しては「可食部100gあたり」ではなく「販売時の重量(g)」を基準としたためです。
コスパの良い緑黄色野菜トップ10
第10位 しそ(大葉)
- 100円あたりのβ-カロテンの量:1,375(µg)
- 販売価格:800円
- 重量:100g
- 100円あたりの重量:約13g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:11,000(µg)
しそ(大葉)は、今回ご紹介の野菜の中では、可食部100g当たりのβ-カロテン当量が最も多いです。
(可食部100g当たりのβ-カロテン当量:11,000(µg))
しかしながら、100円あたりの重量がたった約13gと大きく見劣りするため、ぎりぎりのトップ10入りでした。
なお、しそ(大葉)は主に刺身や寿司の葉物として使われます。メインの食材として大量に食べるのは現実的ではないかもしれません。
第9位:わけぎ
- 100円あたりのβ-カロテンの量:1,385(µg)
- 販売価格:390円
- 重量:200g
- 100円あたりの重量:約51g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:2,700(µg)
わけぎ(分葱)はその風味や使い勝手のよさから、日本料理や中華料理、韓国料理などで幅広く利用されています。
その風味は強めで、ぬたヤチヂミ、お好み焼き、炒め物などに使われます。
コスパ(100円あたりのβ-カロテンの量)は、わずかにしそ(大葉)を上回る結果となりました。
第8位:ちんげんさい
ちんげんさい
- 100円あたりのβ-カロテンの量:2,296(µg)
- 販売価格:871円
- 重量:1,000g
- 100円あたりの重量:約115g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:2,000(µg)
ちんげんさいは、緑色の細長い葉が特徴で、シソの仲間です。その独特の風味と食感から、さまざまな料理にアクセントを加える食材として親しまれています。
和食や中華料理、鍋料理、炒め物、和え物などに適しています。
カット済みの冷凍食品なら手早く調理ができますし長期保存もできるので便利です。
第7位:ほうれんそう
- 100円あたりのβ-カロテンの量:2,605(µg)
- 販売価格:1,612円
- 重量:1,000g
- 100円あたりの重量:約62g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:4,200(µg)
ほうれんそうは生でサラダに使われるほか、炒め物や煮物にも適しています。
和食や洋食、中華料理など、さまざまな料理と相性が良いので普段の食事に簡単に取り入れることができます。
カット済みの冷凍食品なら手早く調理ができますし長期保存もできるので便利です。
第6位:こまつな
こまつなは主に和食や中華料理で使われ、炒め物、汁物、和え物、おひたし、お吸い物などに適しています。
ひじきと小松菜のごま和え、小松菜のおひたし、小松菜のみそ汁、小松菜と豚肉の炒め物などが一般的です。
- 100円あたりのβ-カロテンの量:4,429(µg)
- 販売価格:140円
- 重量:200g
- 100円あたりの重量:約143g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:3,100(µg)
第5位:かぼちゃ(栗かぼちゃ)
かぼちゃはスープやシチュー、焼き物、蒸し物、お菓子など、幅広いレシピに使われます。
ピューレやスライスにして、ローストや揚げ物にすることも一般的です。
価格は手ごろながらずっしりとした重みがありますし、可食部100g当たりのβ-カロテン当量も比較的豊富ですのでコスパに優れています。
- 100円あたりのβ-カロテンの量:4,478(µg)
- 販売価格:268円
- 重量:300g
- 100円あたりの重量:約112g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:4,000(µg)
第4位:にんじん(金時)
- 100円あたりのβ-カロテンの量:4,500(µg)
- 販売価格:2,222円
- 重量:2,000g
- 100円あたりの重量:約90g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:5,000(µg)
にんじん(金時)が第4位です。
にんじん(金時)は普通のにんじんに比べ、β-カロテンが少なくリコピンが豊富なのが特徴です。
β-カロテンに由来する青臭さが少なく、甘みが強いため、普通のにんじんが苦手な方にも食べやすいとされています。
まとめ買いをすることでお得に買うことができます。
第3位:しゅんぎく
- 100円あたりのβ-カロテンの量:5,093(µg)
- 販売価格:1,767円
- 重量:2,000g
- 100円あたりの重量:約113g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:4,500(µg)
しゅんぎくが第3位にランクインしました。
「100円あたりの重量」と「可食部100g当たりのβ-カロテン当量」のバランスに優れています。
おひたしやごま和えにすればまとまった量を摂取することができます。
冷凍食品にすれば調理も手軽ですし長期保存が可能です。
第2位:モロヘイヤ
- 100円あたりのβ-カロテンの量:8,881(µg)
- 販売価格:2,252円
- 重量:2,000g
- 100円あたりの重量:約89g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:10,000(µg)
100円あたりのβ-カロテンの量が8,881(µg)のモロヘイヤが第2位でした。
実は、可食部100g当たりのβ-カロテン当量は第1位の野菜よりも多いのですが、モロヘイヤは100円あたりの重量が第1位の野菜と比べてやや劣るため、コスパは見劣りする結果となりました。
こちらも冷凍食品を選ぶことでお得に買うことができます。
第1位:にんじん
- 100円あたりのβ-カロテンの量:22,338(µg)
- 販売価格:385円
- 重量:1,000g
- 100円あたりの重量:約260g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:8,600(µg)
100円あたりのβ-カロテンの量が22,338(µg)のにんじんが第1位という結果になりました。
可食部100g当たりのβ-カロテン当量が8,600(µg)と多いことに加えて、販売価格も手ごろなことからコスパは抜群の結果でした。
他の栄養素も含めたトータルでは結果は異なるかもしれませんが、β-カロテンの量だけでいえばにんじんが一番コスパの良い緑黄色野菜でした。
番外編
パセリ
- 100円あたりのβ-カロテンの量:1,254(µg)
- 販売価格:1,180円
- 重量:200g
- 100円あたりの重量:約17g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:7,400(µg)
パセリは、可食部100g当たりのβ-カロテン当量は比較的多いものの、100円あたりの重量がたった約17gと大きく見劣りするため、トップ10には入りませんでした。
メインの食材としても扱いにくいのですので、β-カロテンの摂取源としては適していないと言えるかもしれません。
トマト
- 100円あたりのβ-カロテンの量:261(µg)
- 販売価格:620円
- 重量:300g
- 100円あたりの重量:約48g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:540(µg)
緑黄色野菜といえばトマトを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、可食部100g当たりのβ-カロテン当量は比較的少なめです。
最初に説明しましたが、緑黄色野菜の定義は「可食部100gあたりに含まれるβーカロテンが600マイクログラム(600μg)以上含む野菜」です。
それに加えて、可食部100g中のβーカロテン含有量は600マイクログラム(µg)未満ではあるものの、食べる回数が多くて、βーカロテンの供給源として期待できる野菜(トマトやピーマンなど)も、緑黄色野菜に分類されています。
よって、トマトはβーカロテン基準としては緑黄色野菜には含まれないのです。
(トマトの可食部100g当たりのβ-カロテン当量:540(µg))
そのまま食べてもおいしいトマトは確かにβーカロテンの供給源として期待できますし、他の栄養素を含めたトータルではコスパは高いのかもしれませんが、βーカロテンを基準としたコスパは他の緑黄色野菜と比べて大きく見劣りします。
ピーマン
- 100円あたりのβ-カロテンの量:248(µg)
- 販売価格:242円
- 重量:150g
- 100円あたりの重量:約62g
- 可食部100g当たりのβ-カロテン当量:400(µg)
ピーマンも、トマトと同様、βーカロテン基準では緑黄色野菜の定義を満たしません。
(可食部100g当たりのβ-カロテン当量:400(µg))
βーカロテンの摂取という観点からは、ピーマン嫌いの人はピーマン嫌いのままでもよかったのかもしれませんね。
野菜を手軽に摂るなら野菜ジュースも便利!
普段はなかなか野菜を食べないし、料理をする時間もないという方は野菜ジュースが便利です。
完全な代替にはなりませんが、上図に活用することで野菜不足を補うことができます。
いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「可食部100g当たりのβ-カロテン当量(µg)」については、以下のサイトを参考にさせていただきました。
主な野菜の栄養成分(独立行政法人農畜産業振興機構)
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00039.html
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